Club100第199回定例会 (ゲスト:NPO法人ミラツク 代表理事、株式会社エッセンス 代表取締役 西村勇哉氏)
2024年7月18日( 木)、Club100第199回定例会を開催いたしました。
この度の定例会では、NPO法人ミラツク代表理事、株式会社エッセンス代表取締役である西村勇哉氏を「知の資本家」実現の道のりというテーマでお招きしました。より良い社会に向けて、研究者の「知」とビジネスの融合によるソーシャルイノーベーションの実現の必要性について御講演いただきました。
現状の社会では知を生み出す研究者と知を活用してイノベーションを生み出すビジネスが分断されており、両者ともに本来得られるはずの利益が逸失してしまっています。その原因として研究によって生まれる先端的な知が学問領域で閉じていたり、分野ごとに完全に分類されてしまっていたりすることで「知」が適切に活用されていないことが挙げられます。そこで研究者の「知」を資本化することによって分野や領域を超えて様々な個人や企業が知という資本へアクセスすることを可能にし、知が開かれた社会を実現することが重要であると西村氏は指摘します。企業と研究者が交流し、知の価値を共有することによって知の生成と活用が絶えず繰り返される社会が実現します。
「知の資本化」によってイノベーションを生み出すためには世界の当たり前から離れる視点が必要です。一見価値がないように見えるものも文脈や見方を変えることにより、新たな価値を持つ可能性があります。すなわち価値創出は意味の捉え直しによって生まれるのだと西村氏は指摘します。こうした可能性に目を向ける思考がイノベーションにつながるのです。
セッション内では、西村氏より知の資本化についての見解を語っていただきました。参加された皆様には、領域を超えた知の価値の共有の重要性、そして知を活用したイノベーションに向けた思考法について学ぶきっかけになったことと思います。
後半にはクオンタムリープ株式会社 代表取締役副会長の橋谷義典氏がChief Navigatorを務め、ご参加いただいた会員の皆様とパネルディスカッションを実施しました。
御参加頂きました会員の皆様には、深く感謝致します。
最後に、御登壇頂きました西村 勇哉様には、厚く御礼申しあげます。